ブレーキパッドはカスタマイズパーツのひとつでありながら、消耗品でもあります。
カスタマイズに興味が無くても、必ずどこかで交換が必要になります。
しかし、
「種類がたくさんあって、どれを選べばいいかわからない」
「純正よりもコストを抑えたいんだけど・・・」
と思っている方も多いかと思います。
そこで今回は、ブレーキパッドの種類とそれぞれの特徴、選び方を解説していきます。
ブレーキパッドとは?

そもそもブレーキパッドとはどのような部品かについて軽く説明します。
ブレーキには、摩擦を与える側と受ける側があります。
摩擦を与える側の部品がブレーキパッドになります。
受ける側がブレーキローターです。
ブレーキローターに摩擦を与えて熱を発生させることで、タイヤの回転を止める「制動力」が生まれます。
つまり、「熱を発生させること」がブレーキパッドの直接的な役割になります。
ブレーキパッドの種類

ブレーキパッドの種類を大きく4つに分けました。それぞれの特徴とメリット、デメリットを解説していきます。
ノンアスベスト製
「アラミド繊維」を材料として作られたものです。
現在主流となっているブレーキパッドとなります。
安いブレーキパッドをお探しの方や、ブレーキダストを抑えたい方におすすめの素材となります。
メリット
デメリット
セミメタリック製
「スチール繊維」を主な材料として作られたものです。
通勤やお出かけなどの普段使いと、サーキット走行の両方を想定している方におすすめです。
メリット
デメリット
カーボンメタリック製
「スチール繊維」と、「カーボンファイバー」を主な材料として作られたものです。
サーキット走行での使用を想定して作られているため、公道での使用はおすすめしません。
メリット
デメリット
メタリック製
「金属」を主な材料として作られたものです。
主に、レース用車両で使われています。
こちらも、公道での使用はおすすめしません。
メリット
デメリット
ブレーキパッド交換の必要性の判断方法

ブレーキパッドは消耗品なので、消耗したら交換する必要があります。
交換の必要性の有無の判断の仕方を3つ挙げたので、それぞれ解説します。
①走行距離で判断する

1つ目の方法は、走行距離での判断です。
一般的に、30,000km~50,000kmが交換時期の目安と言われています。
山道を走ることが多い方や、都会に住んでいて信号での停止が多い方などは、もう少し早めの交換をおすすめします。
サーキット走行される方も、早めに交換した方が良いです。
②パッドの残量で判断する

2つ目は、パッドの残量で判断する方法です。
パッドの残量が2mmになったら、交換が必要です。
2mm以上残っている場合でも、パッドの残量が減ってくるとブレーキの利きが悪くなっていきます。
「以前よりも制動距離が伸びたな」と感じたら、2mm以上残っていても交換することをおすすめします。
③ブレーキを踏んだ時に異音がする

3つ目は、ブレーキを踏んだ時に異音が発生する場合です。
この場合、早急にパッドの交換をするようにしましょう。
音が鳴る原因ですが、パッドの残量が減りすぎて、ウェアインジケーターとブレーキローターがこすれ合うことで異音が生じます。(金属同士がこすれ合っていると思ってください)
十分なブレーキ性能を発揮することができず、事故につながる場合もあるので早急に交換しましょう。
種類別おすすめ製品
ここからは、種類ごとにおすすめのブレーキパッドを紹介します。
全ての車種に適合しているわけではないため、取り付けをお考えの方は適合表にてご自身の車に適合しているかを必ず確認してください。
ノンアスベスト製
Dixcel M type
出典:Dixcel
制動力を犠牲にすることなく、ダストを大幅に低減できます。
ブレーキローターへの攻撃性も低いため、ローターの交換時期も伸ばすことができます。
ENDLESS Super Street Y-sports(SSY)
出典:ENDLESS
初期制動、コントロール性といった、普段使いで重要な性能に優れています。
セミメタリック製
プロジェクトμ TYPE HC+
出典:project μ
普段使いからサーキット走行まで対応できる温度域で、優れた効きとコントロール性を実現しています。
Dixcel Z type
出典:Dixcel
こちらも普段使いからサーキット走行まで対応できるモデルです。
ブレーキローターへの攻撃性を抑えつつ、効きと耐フェード性を高めています。
カーボンメタリック製
ENDLESS MX72
出典:ENDLESS
素材がセラミックカーボンメタルながら、公道での使用も視野に入れて開発されています。
また、ダストやブレーキ鳴きも極力抑えたモデルとなっています。
制動屋 RM550
出典:制動屋
こちらも、カーボンメタル製ながら、公道での使用も考慮されています。
コントロール性を重視して開発されています。
メタリック製
Dixcel R01 type
出典:DIXCEL
コントロール性に優れており、レース用に開発されているものの、ブレーキローターへの攻撃性が抑えられています。
スプリントレース向けのパッドとなっています。
WinmaX AE1
出典:WinmaX
4時間前後の耐久レース用のブレーキパッドです。
耐久レース用だけあって、耐摩耗性に優れています。
まとめ

いかがでしたか?
今回はブレーキパッドの種類ごとの特徴や交換時期、おすすめの製品を紹介してきました。
素材ごとの特徴をおさらいすると、
ノンアスベスト…経済的で普段使い重視
セミメタリック…普段使いとスポーツ走行の両方に対応
カーボンメタリック、メタリック…サーキット専用
となります。
自分に合った材質のブレーキパッドを選択して、楽しいカーライフを送りましょう!